2020/03/10
玖珠で有機栽培の農作物や卵をつくられている芝原農園、
芝原さんのところへ
今年のお味噌を仕込みに行きました。
芝原さんは、82歳のお百姓さんです。
奥様と共に大分県玖珠町で有機農業と卵を長年つくられています。
芝原さんのお味噌は、
・青大豆
・白大豆
・芝原さんの米麹
・芝原さんの麦
・玄界灘のお塩
で作ります。
まずは芝原家で、米麹、麦、にお塩を纏わせたものをいただきます。
芝原さん曰く、お味噌は「塩」がとても大事とのこと。
このお塩は、玄界灘で昔ながらの窯炊きで塩づくりをされている
ご夫婦のお塩だそうで、他の塩とは旨味が違うとのこと。
芝原さんが現地を見に行かれた際、奥さんが白米のおにぎりを握ってくださり、
両手にこのお塩をたっぷりつけて、「塩むすび」を作ってくれたそう。
しょっぱそうだな~と内心芝原さんは感じつつ一口ほうばると、
なんとまったく塩辛くなく、とってもいい塩梅で美味しかったそう…!
それからこのお塩に惚れ込んでしまったそうです。
大豆は今は、芝原さんの信頼するご友人の作る有機栽培のものとのこと、
これを車で20分ほどのところにある「わいた温泉郷」の共同地獄蒸し場で
一晩じっくり温泉の蒸気で蒸し上げます。
わいた温泉の小さな集落は、そこかしこに温泉の蒸気がでており、
畑の横からも湯気がでて、地のパワーを感じるところでした。
この共同蒸し場は一般の方も予約をすると利用できるそうで、
近くの九重の高原野菜を蒸して食べるのも良さそうです。
一晩地獄蒸しをした大豆を引き上げ、そのままをいただいてみると、
ふわふわしていてとっても柔らかく、でも大豆の味や甘みがしっかりとしていて、
皆あまりの美味しさに手が止まりません…!
そして、地獄蒸しの温泉の効果か、人と同じく大豆も芯から温まっていて、
2.3時間経ってもしっかり温かいままでした。
この芝原さんの素材をいただき、わいた温泉で芝原さんに御礼をしてお別れし、
家に戻って仕込み作業をしました。
まずは大豆を指で丁寧に潰してゆきます。
できるかぎりペースト状になるように。
その後、米麹、麦麹を加えて全体をさらに均一に混ぜ合わせてゆきます。
しっかりとムラがないよう混ぜ合わさったら、
樽に詰めてゆきます。
この時にとても大事なのは、「酸素が入らない」ようにすること。
麹菌がしっかり働ける環境を作ってあげます。
樽にこぶし大に丸めたお味噌をぎゅぎゅっと一つ一つ押し込みながら、
詰めてゆき、最後に上にラップをして、安いお塩で良いので、重石として塩をたっぷりのせます。
ラップは、障子紙やキッチンペーパー、昔は笹でしていたとのこと。
ただこれはあくまで蓋の役割なので、だんだんと水分が上がってきたときに紙だと破れてしまい
後が大変なため、芝原さんからアドバイスをいただき今年はラップで試すことになりました。
塩を盛って完成。
涼しいところに保管し、
3か月後に一度混ぜ合わせ、半年後から食べれます。
今年のお味噌、楽しみです。